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続・弥生美術館「高畠華宵展」へ

2008/ 03/ 18
                 
弥生美術館弥生美術館行きの続き。2階「華宵の部屋」
全盛期の頃、すごいお屋敷を建てて、美少年をはべらせて(?)住んでいたらしい。「華宵御殿」と呼ばれていたそうだ。そういえば、結婚はしなかったのかな?
新しい雑誌に連載すれば、みんなそっちの雑誌に移っていき、彼のデザインを元にした服を三越や松坂屋が売り出したり、流行の最先端だったのね。
            

遊んでOKなすごろくが置いてあった。スポーツものと、人生ゲームものがあり、人生ゲーム風をやってみた。サイコロの目の数だけ進むというのではなく、出た目が指示しているマスに進むようだ。事務員になったり、女優になったり、華族になったり、失敗したり堕落したり。煩悩というのもあった。
娘がサイコロをふり、私が字を読んで次はここと示すのだが、私がつい駒を動かしたら、むくれた娘。それでも大臣やお金持ちになって、ちらほら「上がり」の文字が見られたのだが…なかなか上がれず。
「そろそろやめようか」
「うん」
「おもしろかったねー」
「ううん、おもしろくなかった。お母さんが動かしたから」
あーはいはい。

すごろくの横に、クリアファイルに入った絵本のコピーがあった。もちろん華宵が挿絵を描いたもので(ここいらは、もう60才ぐらいのときの作品みたい)すごろくと同様、ご自由にご覧くださいということだ。
あっ! 「雪の女王」だ! まだ記事に書いていないのだが、「森は生きている」と「雪の女王」がごっちゃになっている私は、ちょうど図書館でバーナデットが挿絵を描いている「雪の女王」を見つけたので借りてみた。すると、娘はすでにこの話を知っているようだった。…ということがあったのだ。
絵本に見入る娘。「幸福の王子」もあった。これも娘は知っているらしい。いやー、ひどい話じゃ。つばめがかわいそすぎるよ。
それから「少公女」。女の子たちの服がさすがおしゃれやのう…などと思いながら私も眺めていたが、娘はこの話は知らないらしく、いちいち「これなに?」と聞いてくる。読んであげたいけどちょっと長いもんなあ。適当に流す…すまん。
いやあ、これいいなあ。復刊されてないかなあ。

真ん中のショーケースには、もう少し年上用の読み物が展示されていた。文語体…とまではいかないと思うが、文章が難しい。昔はこんなだったんだよなあ。
それから、ちょっとアールデコとかその辺を彷彿とさせるような、異国趣味な絵。人魚姫もあった。
すごろくと反対側の壁には、日本画風な絵。掛け軸とかに書かれているけど、やっぱり少々漫画チックというか、やっぱり華宵の絵だ。
きれいでおしゃれで、でもってアヤシイんだよね。あの流し目。同じ大正ロマンでも、竹久夢二とはまた全然違うんだよな。どっちが好みかというと、私はどっちでもないのだけど…。でもなんか見ちゃう。
そういえば実は華宵の美少年画はますますもって興味がないのだけれど(なにしに来たんじゃー)、ふと思い出した。若かれしころの美輪明宏の写真を見たことがあって、えええ、昔の漫画みたい~!と思ったけど、いやあ、華宵の絵に似てるかも。すんごいきれいでびっくりしましただよ。

さて、3階はすごろく特集。すごろくとかるた。
普段の3階は華宵の作品の常設展示室になっているらしいから、これは全部、華宵の絵? だよね??
「少年探偵団」かるたの文章で笑ってしまった…。
「あ」は

「あっ、宝石をわしづかみ」

「ひ」は

「ひひひひ…と不気味に笑う妖怪博士」

これってありか?

…はーい、終了~。実はさら上に行く階段で、今までの企画展のポスター展示&販売をしていたのだけど、ま、いっか、と私は思っていた。が、娘は見るという。あら。
私の見た怪奇小説の挿絵展は見当たらなかった。伊藤彦造…ペン画がいいなあ。でも男の人の絵ばっかり? うううむ。あー、藤田ミラノ。ほほう…。うわっ、石原豪人の絵は娘は見ない方が…。見たのかどうか分からないけれど、「こわーい」と言って、階段を降りた。終了。
買ったチケットは、弥生美術館も見られるものだった。そちらでは「夢二と謎の画家・小林かいち展」。おもしろそうだったが、もうそろそろ12時。これで引き上げるか。ショップでちょっとお買い物をして、外へ。

併設のカフェの横には、お花がいっぱい(トップの写真)。いやあ、きれいだわー。
今回は(も)、夫がお弁当を作ってくれていた(すまん(-人-))。さて、どこで食べよう? そしてまた同じ道を戻るのか? うううむ、東大の壁ばっかりでつまんないし、上り坂だ。どうしよう。バスがあるみたいだから…それで上野に出るか?
とりあえず歩いていく。実はお隣には立原道造記念館がある。
立原道造? 文学史とかに出てきた人だっけ?
記念館入口の壁に、文字が彫られていた。

「やさしいひとらよ たづねるな!
 ――なにをおまへはして来たかと 私に
 やすみなく 忘れすてねばならない
 そそぎこめ すべてを 夜に……」

これ! 中学のときの合唱部で歌った! そうか…あの曲の…。
※で、立原道造は、詩人で建築家だそうです。

バス停が見えた。…と思ったら、あれ? 道路工事中だから、ここにはバスは入れないのでは? あれ?
とりあえず変な方向には行っていないと思われたので、そのままどんどん坂を下っていく。たぶん根津のほうになるのだと思うが…。
坂を下りきって、交差点に出た。不忍通り。角には赤札堂。上野公園まで500mと出ている。えーい、歩いてしまえー!と思ったけれど、なんだかまた、とくに何もない道なんだなあ。お店とかあれば、500mなんてあっというまだろうけど。
と。「臨時」となっているバス停発見。そしてちょうど、まるで迎えにきてくれたようにバスが止まった。「上野公園行き」。よっしゃー! これで公園でお昼じゃー!
バスって…どこから乗るのかも分からないし、お金はいつ払うのかも分からないし、小銭がなかったら、おつりが出るのか? 両替するのか? ちと苦手。でも、運転手さんがやわらかい感じの親切な人で、そしてちょうどお財布に200円もあったので、すんなりと乗れた。よかったー。

そして降ろされた「上野公園」停留所は、下町風俗資料館のそば。そっか、ここかあ。
そういえば、娘との2度目の動物園行きのときだっただろうか。西園から帰るのに間違えて、イソップ橋を渡らずに不忍池の脇を通ってしまい、弁天門から出たことがあった。そうなると上野駅から遠ざかってしまうのだ。高崎線のホームからは特に。 まさに今、そのそこにいるのだった。

不忍池ま、とにかくお昼だ。不忍池のほうをむいているベンチで、お弁当を広げる。
空は青く、カモメのような白い鳥がとびかい、手摺りにとまる…目の前にずらーっと! えええ?! なんで?! …と、しばらくすると、いっせいに別の場所へ飛んでいった。池には泳ぐ鴨(?)。娘が気付いたのだが、点のような、ビーズのような目が、赤かったり黄色かったりする。へえ。
茶色い鴨が一匹、池から上がってきた。かわいい~。あとは鳩がワラワラ。のどかやのう…。

お弁当を食べ終わった娘は、池の鴨に餌をあげる真似をしたり。がそのうち、手摺りの間から落ち葉を池に投げ入れようとしていた。こらこら。
さて、帰りましょう。といってもなあ、なんかいい道はないか? そういえばアメ横はこのへんか? 周辺図を見ると、アメ横を通っていけそうだった。よし。


アメ横大きな道路を渡って、アメ横方面へ。沖縄のお店の前の道を通ると、上野中通商店街に。そしてアメ横に合流。そこはちょうど果物屋さんで、名物(?)串刺しのカットフルーツが売られていた。
ひゃっほー! 食べようよ! パインを購入。がっつく娘…
「お母さんにもちょうだい」
「やだー」
はあ?!
まあなんとか私にも手渡してくれたが、すごく心配そうな顔をして見ていた。たくさん食べられてしまうのではないかって。あーはいはい。
結局、娘一人でほとんど食べた…。次は2本買うべし。それにしても、串を捨てるポリバケツを囲んで、みんなでむしゃむしゃ立ち食い…ちと笑ける光景だ。
店頭の果物の中にアボガド発見。6こ300円! わおー。買いました。

アジアンな珍しい食べ物や、お豆やドライフルーツを見たかったけど、今日はもう帰ろう。駅へ向かう。

ちょうどいい電車に乗れて、二人で悠々とすわり(ごめんなさい)娘はお昼寝。が、あっというまに上尾着。すやすや眠っているところを起こし、ヨーカドーを抜けていこうとしたら人だかりが…おや、ベリーダンスだ。ヨーカドーのカルチャーセンターの発表会であった。
次の子どもヒップホップダンスまで見て、教室裏の自転車置き場へ。そして無事帰宅。

おお、娘にしてはよう歩いた! まあ、たいした距離ではないけど、抱っこなし! 今までからすると快挙であった。
歩いたのはずっと下り坂だったし、ちょうどいいタイミングでバスに乗れたのもよかった。ふー。あの辺、ほかにもいろいろあるんだろうな。次回行くときはぬかりなく…。 

            
                                  

コメント

勉強になりました^^
また遊びに来させて頂きます^^