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Stravinsky 「THE RITE OF SPRING」

2008/ 02/ 08
                 
THE RITE OF SPRING    BOOSEY&HAWKESストラヴィンスキー「春の祭典」のスコアを入手しました! …私がなぜ? あれれ?
木曜に夫のお使いで、池袋のヤマハに行った。それで再度探してみたというわけだ。この前は輸入版のポケットスコアの売り場だけを見ていたらしい、私は。
            

他の棚を見ると…ピアノ連弾のコーナーに「春祭」があった! わーお。
が。私が買って、いったい誰が弾くと…?
とんでもなく難しそうだが、それでもスコアよりは親近感のわく私は、このピアノ連弾版を買おうかとも思った。でも6000円ぐらいした。うううううむ、保留。

別の棚には、合唱コーナー、オペラコーナー。うおお、「さまよえるオランダ人」のピアノ伴奏譜(+歌)に「特価」マークがついてるぞう! でも…いくらだろう? 値段が見あたらない。ううううむ、どうせならスコアだ。やめておこう。
振り向くと、日本語のポケットスコアがずらっと。でも人がたくさんいたので(みんな買うんですねえ…)となりの棚に目をやると、そこは大きいスコアのコーナー。そして、あった! 春祭!
ヤマハでは、輸入ものの楽譜は曲ごとに袋に入っている。その袋にはタイトルが書かれているのだが、そこに「春の祭典は中型・小型スコアはありません」とそえられていた。そっかあ…。BOOSEY&HAWKES社だ。お値段は…税込6405円。くううううっ、買ってしまえー!
…買ってしまった。10%だか0.5%だかは安くなるんだが。

それからサティのピアノ全集の3巻も入手。収録されているのは「4つの前奏曲」「天国の英雄的なもんへの前奏曲」「貧者のミサ」「冷たい小品集」「舞踏への小序曲」  はっきり言って、知らない曲ばかりなんだけど…。
実は私はエリック・サティの曲が好きだ。が、たいして聴いても弾いてもいないし、どういう人かも知らない。それでもなぜ好きなのかというと、たぶん彼を冗談音楽の人だと思っているのだろう。決め手となったのは、「官僚的なソナチネ」だった。これはクレメンティーのソナチネのパロディーである。ピアノを勉強する人であれば、必ず弾くであろうあの曲…

ドーミドソ、ソ、ドーミドソ、ソ
ファミレドシドシド レドシラソ

これのパロディーだ。そしてサティのほかの曲と同様、楽譜の間に文章が書かれていて、あるしがない官僚(?)の一日の話になっている。それがまた、別にどうでもいい普通の一日なのだけど、たしかこの曲に出会った頃、同じく出会ったジャン=フィリップ・トゥーサンの「ムッシュー」という小説を彷彿とさせて、私のお気に入りになったのだった。その小説も、普通の一日の話だ。普通の一日…いや、「何気ない日常」と書くべきだろうか。

この「エリック・サティピアノ全集」は全音楽譜出版社から出ている、高橋アキ校訂の楽譜だ。たぶん全13巻。私が持っているのは…半分ぐらい? いつかは全巻そろえるつもりではいる。
他にお気に入りなのが第9巻の「スポーツと気晴らし」
シャルル・マルタンの描いたアール・デコのおしゃれな挿絵(というか、風俗画?)につけられた曲で、高級婦人誌で連載されていたらしい。この企画は、はじめはストラヴィンスキーに依頼がきていたということだ。でも委嘱料で折り合いがつかず、話がサティに回ってきた。ストラヴィンスキーときよりも安くで。でもサティはこれは不当に「高額」だと言い、値下げして請け負ったらしい。
変な人。


本題の「春祭」。
夫がCDに合わせて見ていたので、私も覗いてみる。うひゃー。わけわからん。ついていくのに必死…ていうか、ついていけないっていうか。
1ページで、1段だったり、2段だったり。小節数ももちろんバラバラ(1ページで1段、1小節、などというところもあった)。バッハなんかだったら、もうちょっと規則正しい楽譜になるのかなあ。
更にこの曲では拍子が1小節ごとに変わり…16分の5拍子ってなんじゃそりゃ。まあ、それでも、まだましなほうなんだろうなあ。もっとわけのわからん譜面の曲も、たくさんあるんだろう。現代曲とかは。
ところで、オケの人は演奏するときにパート譜を使うわけでしょう? 途中で見失ったらどうするんだろ? 私は、アンサンブルをしたことって学校の授業とか部活とかそんな程度だけど、歌の伴奏をするときでさえ、どこを弾いているか分からなくなったら他のパートを見る。ん? 高校のキターマンドリン部のときは、パート譜だったっけ? まあ、たくさんの楽器があるオーケストラのスコアとは比べものにならない。
指揮者とか作曲家は、こういう楽譜見てピアノで弾いちゃったりするんだよねえ。ほんとすごい。たくさん段があるから、10本の指だけでそれを弾くのは私にはできないというのもあるが、それ以前に問題なのが音部記号だ。ト音記号、ヘ音記号以外は、きついっす。全然読めないです、わたくし。

そういえば大学のソルフェージュの授業の中で、スコアリーディングというのがあった。「スコアを読む」…が、何声部にもなっているオケ譜を読む、というものではなかった。「スコアリーディング」というタイトルの赤い本を各自1冊用意し、それを視唱する。多くてもせいぜい二声、三声ぐらいで、一声のものがほとんどではなかっただろうか。
一声でなぜスコア? そんなこともまったく考えず、自分で調べたりすることもなく、ただ先生の言われるがままに歌ったり弾いたりしていただけだったんだけど。
結局、いろんな音部記号に慣れるための本、だったのだろうか。一声でも途中で音部記号が変わっていたりして、やっかいだった。「この線がドということは、ト音記号で一音上げればいいんだな」というやり方でしのいでいった。
一年間やって、そのやり方であれば、はじめよりはスムーズにいくようにはなったと思うけど、やっぱりハ音記号は、ト音記号やヘ音記号のようにはいかない。ずっとずっと勉強していれば、反射的にスラスラと読めるようになるものだろうか?
ハ音記号になっている楽器を演奏し、ピアノも弾くっていう人の頭と耳は、いったいどうなっているんだろうか? ていうか、指揮者の頭って、いったい…。

「春祭」は、これで3回ぐらい聴いたことになって、少~しメロディーが残るようになった。今、ぜんぜん思い出せないけど。そう、現代曲とはいえ、「春祭」はまだマシなのだ。メロディーらしいメロディーがちゃんと入っているから(だからすごい、そして難しい、と岩城氏はおっしゃっていた)。打楽器もかっちょいー。最後のほうの裏拍タンバリンだったら、私にも叩けるかな?(おい)  娘に叩かせてみようとしたが、タンバリン(もちろんおもちゃ)を探しているうちに終わってしまった。
次は映像だな…(?)。


ところで、6000円も払っちまったわけですが。
調べたら、Amazonで3499円ってなんだよー!(これ→Rite of Spring: Sacre Du Printemps (Boosey & Hawkes Masterworks Library) ) 他に、もっと安いのもある! Doverだけど…。
なんか、Amazonって洋書安いですか? ヤマハでも、本屋さんでも、洋書は高いですよね。音符以外の部分は私には読めないし、表紙ペラペラだし、紙や印刷の質もよくないなのに。
ジョージ・ウィンストンの楽譜を買ったときに気をつけたはずだったのに、早まった。くやしい。気をつけよう…。

            
                                  

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