Article
中原淳一展
2007/ 06/ 24雨の架線切断事故の翌日。この日は晴天! 私がダラダラしていたせいで出発も遅くなり、すでに外は灼熱地獄…というほどではないけど、日陰も少なく、6月でこんなじゃ真夏はどうなるんだあああ! という状態。でも歩いて出発。本日のスタイル
・年中出しっぱなしの麦藁帽子(冬季はおままごと道具として使用)
・去年作ったテントウムシ柄パフスリーブブラウス
・母が買ってくれたパンツ…もう小さいのに、パステルカラーのチェックでお気に入りらしく、はいております。
始めはたったか走っていた娘も、途中でくじけそうになる。なんとかまるひろに到着し、催事場へ。
小さなホールの壁3面に、版画が展示されていました。売り物です。
↓ハガキになっている案内状をもらってきました。(トップの写真)
「-美しく生きる- 中原淳一 名作版画展
昭和初期から「少女の友」「それいゆ」「ひまわり」などの少女雑誌で絶大な人気を得、”昭和の竹久夢二”とも称され、戦後間もない灰色の世界に、太陽のように明るく輝いていた”淳一の美しい少女たち”。パリのエスプリと香りを伝え、その”その夢見る瞳”は若い女性達を魅了していました。その希少な名作版画を一同に展覧いたします。同時に「竹久夢二・鏑木清方 版画展」も開催いたしますので、ぜひこの機会にご高覧くださいませ。」
最近はレトロなかっこうもおしゃれですから、けっこう今でも通用しそうですよね、中原淳一スタイル。絵自体は、ちと少女マンガっぽい感じですが…
竹久夢二(明治17~昭和9/1884~1934)は、大学生の頃に上野の竹久夢二美術館に行って見たことがあります。もっとも第一目的はとなりの弥生美術館で(江戸川乱歩とか夢野九作、横溝正史なんかの小説の、挿絵展だった)たまたま竹久夢二美術館がくっついていたから行っただけなんですが。ああ、大学の演劇部のYちゃんが勤めてた日光の旅館は、夢二が満載だった。
すごーく好きというわけではありませんが、気になるのよね~、なんか。ポストカードも結局もってたりします…。
竹久夢二美術館? 弥生美術館?のほうかな?では、高畠華宵(たかばたけ・かしょう 明治21~昭和41/1888~1966)の絵も見ました。華宵の絵は私の中では「着物」のイメージ。着物って、実はけっこう派手ではないですか。洋服ではあり得ないようなすごい刺繍がしてあって。あんなイメージです。淳一や夢二は女性の絵がほとんどだと思いますが、華宵は少年雑誌の挿絵も描いていたそうで、男の子の絵もけっこうあります。まるで宝塚…昔の少女マンガ…こういうのを美少年っていうんだろうな。そうそう、三輪明宏の少年時代の若かれし頃の写真を見たことがあるんだけど、華宵の描く男の子にそ~っくりだった。ほんとにこんな顔してる人いるんだーと驚いた記憶がある。
鏑木清方(かぶらき・きよかた 明治11~昭和47/1878~1972)は、初めて見た…かも?
もうちょっと正統な日本画っぽい、さらさらとした絵。あ、ネットで調べてみて、そういえば樋口一葉の絵は見たことありました(一葉ファンだったらしい)。
こういう人たちって…なんていうんだろう? 夢二は「叙情画家」とかよくいわれますよね。美人画家?(美人な画家にあらず…) 日本画家? 夢二以外は、美術学校で日本画や洋画を勉強した人たちのようですが…。イラストレーター? 挿絵画家?
私のイメージでは…昔のマンガみたいな絵。あと、大正浪漫!…だな。で、大正時代のイラストレーター。という感じ。
で、中原淳一はもうちょっと後、昭和の人ですね(1913~1983)。
私が彼を知ったのは「ひまわり」でしょうか。読んでいたわけではございません…戦後間もない頃の雑誌です。小学校高学年から中学ぐらいのとき? その「ひまわり」の復刻版が出るとか、そんな広告を新聞で見て、切り抜いてずっととっておいたんだったような気がする。中原淳一はこの「ひまわり」や「それいゆ」など、当時の少女向け、女性向け雑誌の表紙やイラストを描いていました。描いていた、というよりこの雑誌を創刊したのが淳一で、絵とともに女性のファッションとかインテリア、マナーとか、「生き方」を書いていた人なんですね。
スタイルブックは復刊されていて、今でも買えるようです。けっこうたくさん出ています。
でも私がその復刻版「ひまわり」の公告を切り抜いたのは、実は中原淳一の絵にあらず。見るほうではなく、読むほうです。吉屋信子の少女小説。淳一が挿絵を描いていたんですね。
いや~、昔の「お嬢様」の世界ですよ、お蝶夫人ですよ、「華の嵐」ですよ! 「よくってよ」「ごめんあそばせ」「ごきげんよう」…いや、ちと違うか。まあ、こんな世界にはまっていた(?)ころもございました。吉屋信子についてはまたあとで。
少女小説とか、その挿絵って考えると、なんか幼稚というか俗っぽい感じですが…まあ、流行小説、流行画、ですけど、こういうものに触れる時期があってもいいし、あったほうがよいのではないでしょうか。でも最近の、素人の同人誌の延長みたいな女の子小説とは違いますけんね!
さて。絵を一通り見たあとは、いつものごとくグッズ購入。ポストカードを買いました。娘には中原淳一お姫様シリーズの小さな色紙をプレゼント。本人が選んだのは、白雪姫でございました。
で、このグッズを出しているのは「ひまわりや」って会社なのですが、運営しているのは中原淳一の絵の著作権を持っている人…息子さんらしい。
というわけで、公式サイト
中原淳一ホームページ
広尾にショップもあるそうです。って、淳一自身がお店出してたんですね。
ところでどうでもいいことなんですけど。
中原淳一の1913~1983を見て、ふと。ワーグナーが1813~1883なのだ。ぴったり100年違い。全然関係ないとはいえ、不思議…。
コメント
よかったですかね?
2010-02-23 18:07
人それぞれの好みですよね。
2010-04-11 07:33 ますみんみん