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フランシスコ・アライサ/日向敏文

2007/ 04/ 06
                 
カセットテープ フランシスコ・アライサ/日向敏文エレクトーンと椅子を掘り起こしていたら、カセットテープが入っている袋が出てきた。聴こうと思ってラックからいちど出して下に持ってきて、片付けのためにとりあえずでまた2階に上げられて、そのままになっていたテープでございます。けっこう大事なものも。

            

CDが普及しはじめたのが、中学卒業から高校入学のころだった。わが家ではたしか弟が最初にデッキを買ったんだったと思いますが、私も高一のとき?にCDラジカセを入手。お年玉とかで? いや、買ってもらったんだったっけ…? けっこういい値段しました。
イコライザーなんかもついていて、なかなか立派。シャープです。途中、カセットテープの消耗するような部分がどうにかなったりで修理に出したりして、最近まで使いました。私はよく分からないけど、夫は音がいいと言っていました。
娘が夜泣いちゃうときに、ジョージ・ウィンストンをかけて、私も気分よく眠ったこともありました。

なんかね~、CDのスイッチの接触が悪かったんだと思うんですよ。グリグリ押さないと、ステレオの片方しか聞こえなかったり。どこかをちょちょっといじれば、簡単に直るような気がするのですが。
そしてついに、聞こえなくなった。テープもオートリバースが片方しかきかない。もう15年以上使ったし…。
…そんなわけで、今使っているのは、プロフィールの写真にもあるミニコンポです。

で、私のラジカセ。
CDももちろんですが、FMをよく聴きました。ワーグナーや洋楽に興味をもちはじめ、エアチェック。
事前にチェックしてタイマー録音したこともあるし、たまたま聴いて「これいい!」と録音したものも。


そして「これいい!」で録ったうちのお気に入りが、今回、発見されたのでございます。
↓これなんですが。

[Side-A] フランシスコ・アライサ テノールリサイタルより
 NHK FM 1989年3月19日放送(1988年11月27日 サントリーホール)
フォーレ
「夢のあとに」「ひそやかに」「月の光」
ラヴェル
「ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ」
 ロマンティックな歌 / 叙事的な歌 / 乾杯の歌
リヒャルト・シュトラウス
「あすの朝」「セレナード」「たそがれの夢」「万霊節」「献身」「チェツィーリエ」
テノール:フランシスコ・アライサ ピアノ:アーウィン・ゲイジ

[Side-B] ザ・コンサート~日向敏文 ピアノ・イン・ザ・トワイライトより
 NHK FM 1989年10月21日放送(8月12日 カザルスホール)
「オンブラズーラ」「カフェ1384」「マラケッシュ・サンダウン」
「デュエット・ソング」「イタリア」「マリア」「異国の女たち」
ピアノ:日向敏文 サックス:三四郎 ギター&パーカッション:加賀美 淳


どちらもライブ録音が放送されたもの。流れているのを聴いてから録りはじめたので、残念ながらはじめの方は入っていないのですが。
CDなどで出ていませんから(日向敏文のはアルバムに入っている曲ではあるかもしれませんが)貴重盤でございますよ! まあ、「個人でお楽しみください」になっちゃいますけど。


実は、アライサとの出会いとなったのは、この放送だったんです。
ふとFMをつけたら流れていて…なんていい声なの~?! 誰?! とりあえず、録音、録音!
曲もよかったに違いない。前半は「詩人の恋」でした。残念なことに、これは録音できず。そして、フォーレ、ラベル、シュトラウス。それまで聴いたことのない曲ばかりだった。そしてどれもロマンチック…いやあ、ええですわ~。

どれも素敵なのですが、まず気に入ったのが、フォーレの「月の光」
これはチェロの独奏曲としても演奏される、けっこう有名な曲なんですよね。これで知ってからは、けっこう耳にすることが多くなりました。
詩はヴェルレーヌです。幻想的とでも申しましょうか…。フランス語はさっっぱり分かりませんが、最後の方で「ミステリアス」みたいな言葉が聞こえてくるような気がする…のは気のせいかもしれませんが(すみません、タイトルしか原曲については控えておりません~。おいおい)素敵な曲でございます。

それからシュトラウスの「万霊節」
万霊節とはハロウィーンの翌日11/1で、日本のお盆と同じです。詩はヘルマン・フォン・ギルム。お墓で亡き恋人に「あの五月のように…」と語りかけているお話でございます。分かりやすい(←たぶん)ラブソングです。ええのう~。
そして、シュトラウス…って、あのワルツとか行進曲とかポルカとか作った人? こんなのも作るの?? ん??? …と混乱しておりました。それはヨハン・シュトラウスでございます。名前が同じなだけで、血縁関係はないそうです。ヨハンさんのほうも1世とか2世とか、よく分かんないよー。

ラヴェルのドン・キホーテなんていうのも、初めて聴きました。
正直言って、ドン・キホーテの話はまっったく知らないのですが…「思いを寄せる」というくらいなのですから、そういう歌なのでしょう。2曲目の切ない感じがグーなのです。
詩はポール・モラン。もともと、映画用に書かれた曲なのだそうですが(ラヴェルの頃になると、もう映画があるのねえ!)採用されたのはイベールだったそうです。

どれもちゃんと、CDで持っておきたい曲なのですが、いや、逆にCDで聴けなくて。アライサ様の声以外で聴けない~。
とりあえずシュトラウスは女声で買ってみましたが(ノーマンだったかな? たまたま売られていたから…)やっぱりこのテープで聴いてしまうのでありました。


日向敏文も、途中からの録音。
私はこの放送で初めて知りましたし、名前はまだそ~んなに世間に知られていなかったころだと思います。今じゃ有名人。ですよね? 「東京ラヴストーリー」のサントラで、ばばーんと出たんではなかったでしょうか。あと、「ひとつ屋根の下」とか「愛という名のもとに」とか。
あ、「この世の果て」は?!…溝口肇だった。

実際にこのテープの中の一曲が、ドラマの予告で流れているのを聴いたことがありました。ピアノソロではないバージョンだったかも。そしたらなんか、冷めちゃった~。CD買おうかなーなんて思っていたこともあったのですが。
というわけで、このテープだけで聴いております。ソロと、アンサンブルです。
ちなみにずっとオリジナル曲ばっかりだと思っていましたが、「マリア」は、バーンスタインのあの「マリア」でした。あとになって気づいた…。



公式サイト

フランシスコ・アライサ

日向敏文

            
                                  

コメント

はじめまして。
はじめまして。
カザルスホールがなくなると聞き、
1989年頃に行った
日向敏文さんのコンサートを思い出しました。

懐かしくなり、
ネット上を漂っていたら
ここのブログに辿り着きました。

ラプソディ・イン・ザ・トワイライトが
出た後の夏のコンサートだったので
多分、私が行ったのはこのコンサートだったのだなと
思います。

もう20年。
時の流れは早いものですね。
かえる様

このFM放送を聴いたときの私は、田舎に住む高校生でした。
東京ではこんなコンサートが聴けるのねえ…と、夢見ていたものです。
生でお聴きになったなんて、うらやましいです!

カザルスホール、残念ですね。