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オオカミと石のスープ

2007/ 03/ 09
                 
アナイス・ヴォージュラード オオカミと石のスープ絵本ネタが続きますが。
上尾市図書館に行ったときに、娘が持ってきた本です。「オオカミと石のスープ(Une soupe au caillou)」byアナイス・ヴォージュラード(Anais Vaugelade)
見たことも聞いたこともない…とりあえず借りてみました。

            

一昨日の晩、3人で読んでみましたところ、こ、これは…へえ! なかなか! 絵もナイスです。


ある冬の晩、めんどりさんの家に袋を担いだオオカミが現れる。

トントン
「オオカミです」

「オオカミですって?!」と驚きながらも、「石のスープを作ってあげましょう」というオオカミの言葉にひかれ、中にいれてしまう。
めんどりさんに大鍋を用意させ、袋の中から取りだした石と、水を入れてスープの準備をするオオカミ。

「あたしはいつも、スープにはセロリを少し入れるのよ」
「なるほど、セロリも入れればおいしくなりそうだ」

セロリ投入。
そこへ、めんどりさんちにオオカミが入っていくところを目撃したブタさんが心配して現れる。

「あら、ぶたさん、お入りなさいな。オオカミさんと一緒に石のスープをつくってるところよ」

すっかりオバチャンなめんどり…(絵も、そうなんです! めんどりさんの顔ったら…)
ブタさんの意見でズッキーニも投入。
そして、アヒルと馬が現れ、ヤギと犬と羊が現れ…さらにみんなが持ち寄った野菜が次々に投入され、おいしいスープができあがる。オオカミはスープをみんなによそってやる。

暖炉の前に丸くなってすわり、楽しいおしゃべり、手にはワイン。
めんどり
「なんて楽しいんでしょ。これからは、もっとみんなで集まって晩ごはんを食べることにしましょうよ」
ブタ
「はじめは、めんどりさんがだまされて、スープにされちゃうのかと思ったよ」
わははははははは…

宴もたけなわなころ、オオカミが袋からナイフをとりだし、
「ああ、この石は、まだ煮えてないな。だったら明日の夕食のために、持って帰らせてもらいますよ」
「もうお帰りなの?」
名残惜しそうにするみんな。それ以上はなにも言わずに去るオオカミ…

「オオカミは、石がにえたりしないことを、はじめからよくしっていたのです。
オオカミはきっと、この村にはもどってこないでしょう」


…おしまい。

調べましたところ「石のスープ(Sopa de pedra)」というポルトガル民話があるそうです。

ウィキペディア「石のスープ」より

『飢えた旅人が集落にたどり着き、民家に食事を求めて立ち寄ったが、食べさせるものはないと断られてしまった。 一計を案じた旅人は、路傍の石を拾うともう一度民家にかけ合った。「煮るとスープができる不思議な石を持っているのです。鍋と水だけでも貸してください」

興味を持った家人は旅人を招き入れた。旅人は石を煮始めると「この石はもう古くなっているので濃いスープになりません。塩を加えるとよりおいしくなるのですが」と説明した。家人は塩を持ってくる。

旅人は同じようにして、小麦と野菜と肉を持ってこさせた。 できあがったスープは見事な味に仕上がっていて、何も知らない家人は感激してしまったのだった。』

「だます、だまされる」というよりも、みんなで力をあわせるとか、人をどう動かすかとか、そういう揶揄に使われるみたい。
で、オオカミはスープが食べたかったのか? それともやっぱりめんどりを食べるつもりが失敗したのか? ナゾでございます…。

作者のアナイス・ヴォージュラードは、1973年生まれ。現在フランスで最も活躍している若手絵本作家のひとり、だそうです。絵もいいです。クールなオオカミ、おばちゃんなめんどり、オオカミを見つめる羊(ハートマークが飛びそう…)、おしゃべりなアヒル…動物たちの顔がおもしろい。色もきれいです。



「リスボンのくりの家」さんのところにも、ポルトガルの「石のスープ」の話が載っていました。
他のポルトガル情報もあり、おもしろそうです。さらに石のスープの作り方も!


他の絵本。

「しあわせの石のスープ」
ジョン・J.ミュース・作  三木 卓・訳
こちらは中国バージョンのようです。訳者は、がまくんとかえるくんシリーズの三木さんだ。

「せかい1おいしいスープ―あるむかしばなし」
マーシャ・ブラウン・作  渡辺 茂男・訳
兵隊さんバージョン。

「いしのスープ」
トニー ロス・作、 幾島 幸子・訳
オオカミがだまされるバージョンのようです。

「世界のむかしばなし」
瀬田 貞二、太田 大八
「くぎスープ」バージョン。スウェーデンの昔話らしい。

英語では「Stone soup」みたいですね。



昨晩の読み聞かせ「オオカミと石のスープ」
というわけで。
娘には難しいんだろうなあ。もうちょっと大きくなったら、ほんとに石を持ってくるかも…。で、ちゃんと分かるのはいつだろうか。

            
                                  

コメント

はじめまして
この「石のスープ」の話は、私も好きです。
「くぎ」バージョンもあるんですよ。

食べ物がでてくるおはなしはいいですよね。

リンクさせてくださいね
娘がなんとなく持ってきた本なのに、こんなに奥が深かったなんて(?)びっくりです。
そしてほんと、食べ物の話はいいですねえ~(^v^)

リンクありがとうございます。
支離滅裂ブログですが、どうぞよろしくお願いします。