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田中清代の本
2006/ 11/ 09
「おきにいり」
男の子がお母さんに作ってもらった魚の着ぐるみを着て、幼稚園に行くという話。
なぜに魚…?
当然、井戸端会議中のおばさんからはクスクス笑われ…。が、いつもガミガミ怖いカミナリおやじには大笑いされて、キャンディーをもらう。ひれになっている手で、ちょんとキャンディーを持っている図がかわいい~。
途中で雨が降ってきて、お母さんが傘を持って追いかけてきた。それがまた…ぶぶぶ!(読んでみてください)
この男の子のシュールな好みは、お母さんゆずりかな?
無事に幼稚園に到着して、着ぐるみはみんなのお気に入り、というわけでした。
ほんとにこんなことしたらどうなるだろう? いじめられるかな? 人気者になるかな? 紙一重ですね…。こんなユーモア(本人は本気でしょうけど)が通じる世の中がいいですね。「おばけがこわいことこちゃん」
おばけが恐くて夜中にトイレに行けず、おねしょをしてしまうことこちゃんの話。…というところまでは知っていたので、娘に読ませてよいだろうかと、ちと迷った。娘はおねしょをしないから、これで恐がったらどうしようかと。
でも表紙のおばけがかわいいので、大丈夫だろうと一緒に読んでみたら。
うわ~出た~!!
「トマトさん」のあの迫力が、ここに!
暗闇のシーンも多く、けっこうどきどきしてしまいました…。実は私は、おばけネタだめなんですー。この本を小さい頃に見ていたら、かなり恐い思いをしたにちがいない…。
娘は「もう一回読むー」と言って、目を見開いて眺めながら聞いておりましたが…。なんだか私の方が、娘を恐がらせまいとくどくど補足説明をしてしまった。
そうそう、ことこちゃんを叱っているお母さんもなかなかの迫力。前ページのやさしいお母さんから一転…すごい! ぶはははは!
田中さんが文章も書いている本は、「トマトさん」もあわせてこの3冊だけのようです。あとは挿絵のみ。
「ねえだっこして」竹下文子・作
ママ(飼い主)を、生まれた赤ちゃんにとられた猫の話。下の子供が生まれた上の子どもの気持ちを表しているとも言えるかもしれませんね。
そういえば夫・実家の猫ゲジケも、娘が生まれてから膝にのせる機会が減ってかわいそう…。結婚して夫が実家から出たときも、寂しがっていたという話です。私が正座すると寄ってくるのですが、娘が妨害します。時折、娘が正座して「おーいーで!」なんて言ってることもあるけど、娘の膝には乗っかりきれません。もうおばあちゃん猫です。
実はこの本、娘とは読まないうちに図書館に返してしまいました。また借りよう…。「いってかえって星から星へ」佐藤さとる・作
しかけ絵本です。といっても立体的なしかけではありません。タイトルの「行って帰って」の通り、おしまいのページまできたら、ひっくり返してまたはじめに戻っていくのです。
アイディアはおもしろかった。けど、余計な文章が多いような気が…もうちょっと絵にゆだねてもいい気がしますが。絵本として読んじゃうからかな? もう少し大きい子向けと考えれば、ちょうどいいのかしら? あ、ファンタジーというより「科学番組」みたいなのを狙ってるとか?
「どんぐり、あつまれ!」佐藤さとる・作
こちらも同じ組合せ。でもって、絵本ではなく「幼年どうわ」となっていました。うーん、ちと回りくどい文だなあ。私の文章みたい(?)。佐藤さんって、こんなだったっけ? 最後まで読めませんでした…。全部読んだら、大どんでん返しのストーリーにでもなっていたのかな…。
佐藤さとるさんといえば、コロボックル(「だれも知らない小さな国」)、そして、絵は村上勉さんというイメージです、私は。村上さんと田中さんの絵の雰囲気は、似てなくもない気がします。どうでしょうか?
借りたのは以上です。田中さんの絵はすご~く私の好みというわけではありませんが、「トマトさん」ほんとにナイス! いつかはほしい絵本の1冊になりました。
今後、文章も田中さんが書いた絵本が出ることを期待しております。「トマトさん」の記事
10/22「田中清代『トマトさん』」田中清代のホームページ
昨晩の読み聞かせ「おばけがこわいことこちゃん」
というわけで。
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