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月食とレイモンド・スマリヤン氏

2006/ 09/ 09
                 
パズルランドのアリス レイモンド・M・スマリヤン7日夜中から8日未明、月食があったんですね。帰宅途中に見上げた空には、立派な満月。うーむ、雲がないこともないけど、これなら見られるだろう。よっしゃー!
で、3時ごろに携帯のアラームで起きて、外を見たけど。一面、雲であった。残念…。

            

それからほんとに起きる時間(4時半ごろ)までウトウトして、月食の夢を見ていました。満ち欠けしている月が、空いっぱいに…。月や星の本に、移動しながら姿をかえていく月の写真が載ってますよね。空を見たらそんなふうになっていたという夢です。
そういえば私、大学の友人でハーピストのKちゃんのお父さんが撮った月食の写真を持ってるんです! 15個の満ち欠けする月と、2つの赤い月が、孤を描いて並んでいます。宝物です。

月食を初めて見たのは、佐賀に住んでいた中学生のとき。起きている時間だったのでちょうどよかった。始まるまでじーっと眺めててもしょうがないし、じゃ、これでもするか…と取り出したのは、買ったばかりの本。「パズルランドのアリス」

そのころって、コバルト文庫(今もまだあるのか?)とゲームブックばかり買っていた私…。学校のクラスにゲームブックをはやらせたのは私だと、今でも思ってるし。
ゲームブック、ご存知ですか? 番号がふられた文章が書かれた本で、例えば

「あなたは今、Y字路にいる。
   右へ進む→25へ
   左へ進む→56へ
   引き返す→37へ」

などとなっているのでどれかを選んで、怪物と戦ったり宝物を集めたりして進んでいくのです。本とメモの紙と鉛筆(たいていはちゃんと地図も書ける)、それからサイコロがあればOK。始めに体力、知力、運などのポイントを決めて、死なずにゴールできればおめでとう。燃えました。ははは。外国の翻訳ものが多く、絵がなかなかグロくて恐かったですけど。
そんなゲームブックで紹介されていたんだと思います、この「パズルランドのアリス」 本屋さんに注文して入手(たぶん父に注文してもらって、買ってもらったのだと…2300円!)。作者はルイス・キャロルではなく、レイモンド・M・スマリヤンという数理論理学者。「不思議の国のアリス」の題材を使ったなぞなぞ集です。例えば…

…兵士たちが小麦粉をさがしに出動しました。またもや、三月うさぎと、気ちがい帽子屋と、やまねの家で小麦粉が見つかりました。そこですぐさま三人とも逮捕され、裁判にかけられました。
 法廷で、三月うさぎは、帽子屋が小麦粉を盗んだと主張しました。帽子屋もやまねも、陳述をしたのですが、どうしたわけか、二人の陳述は記録されませんでした。ですから、それがどんな内容だったかお知らせできません。しかし、裁判の結果、三人のうち一人だけが小麦粉を盗んだこと、そして犯人は三人のうちただ一人、本当のことをいった人だったことがわかりました。
 では、だれが小麦粉を盗んだのでしょう。


さて、だれが小麦粉を盗んだのでしょう?
解説より…

かりに、三月うさぎが小麦粉を盗んだとしましょう。すると、泥棒は本当のことをいったというのですから、三月うさぎの主張は正しいわけで、それによると帽子屋が小麦粉を盗んだことになります。けれども、犯人はただ一人だったというのですから、犯人が二人となってはまずいわけで、したがって三月うさぎが盗んだことはありえません。ですから三月うさぎは無罪です。しかし犯人だけが本当のことをいった、つまり無罪の者は二人とも嘘をついた、ということがわかっていますから、三月うさぎのいったことは嘘です。ですから、帽子屋が小麦粉を盗んだ(三月うさぎの主張)というのは本当ではありません。したがって三月うさぎも帽子屋も犯人ではありませんから、盗んだのはやまねでなければいけません。

こんな調子でたくさんのパズルが載っています。
一つ一つ、紙に書きながら弟と考えていた。やり出すと止まらないけど、なかなか先に進まないなあ…
あ! 気がつくと、月が変形してた!
よく覚えていませんが、なんだかあっという間だったという印象です。パズルなんかやりながら見てたからだよな。

私の持っている社会思想社の単行本「パズルランドのアリス」(byレイモンド・M・スマリヤン 市場泰男・訳)は、もう絶版かしら? 早川書房から文庫で出ているようですが、同じものかしら? 2もあるようです。そして、このスマリヤンさんは自伝「天才スマリヤンのパラドックス人生 ゲーデルもピアノもマジックもチェスもジョークも」にもパズルを載せていて、そしてジョーク満載?! 帯に「笑える自伝」って…。ウィキペディアは英語のみであった。ううう。遠慮なく和訳ソフトを使う私…。ピアノのレコードも出してるの? ほへ~。

とりあえず、図書館にあった本を予約してみました。
「無限のパラドックス パズルで学ぶカントールとゲーデル」
カ、カントール? ゲーデル? それっておいしいの? どうかなー私にも読めるのかなー…。
とりあえず、頭は使わないと動かなくなってくるものだなあと実感する日々です。ちょうどよいかも。


ところで月食ですが。
桶川市民ホールで発表会だかラ・フォーレだかコンサート終了後、エレベーターを待っている間、窓から見上げた夜空に真っ赤な満月。これが最後に見たものでございました。ハーピストKちゃんのお父さんから写真と同じかな? 写真データには2000年7月の日付が入っていて、調べると7月16日に皆既月食があったみたい。
次は2007年8月28日 皆既月食! 月の出の時には既に欠けはじめているそうです。へえ…。同時にみずがめ座シグマ星の星食も見られるということなのですが、4.8等星…上尾じゃ無理かな。



昨晩の読み聞かせ 「エルマーのぼうけん」

早川文庫のほうです。

            
                                  

コメント

ゲームブック、すごい懐かしい!!!私も何冊か持ってたけど「本は1ページ目から順番に読んでいった方が好きかも・・・」って思った記憶があるなぁ・・・でも持ってたって言うことは流行ったんだよね?中1くらいの時だったような・・・
おっ、持ってた? 今はもうないのかねえ。
私はルールを無視して地図作りに命をかけていたよ…。