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というわけでミレイ展

2008/ 10/ 27
                 
Bunkamuraというわけで、娘とBunkamuraでジョン・エヴァレット・ミレイ展。娘も機嫌よく会場に到着したが、現場は入場制限がかかっているほどの混雑。
でも、本物に会えた。「オフィーリア」は、思ったよりも大きな絵ではなかった。
            

ミレイ…ミレー? 最近は、ミレイと書くのだろうか? 「落ち穂拾い」のミレーとは別人なわけだが、そう自分に言い聞かせないとごっちゃになるぐらいにしか知らなかった私…。知っている絵は、一番有名な、そしてこの展覧会でもメインの「オフィーリア」ぐらい。でもやっぱり、この「オフィーリア」の本物を見てみたかったのだ。
初めてこの絵を知ったのは、学生のときに図書館で借りた本だった。リブロから出ている「水の女 溟き水より 」という、やわらか目の本だった。かたい美術書ではなくて。
オフィーリアって「ハムレット」…読もうとして挫折。その他、この「水の女」にはなんとか伝説やら、なんとかっていう人の詩だとか、そういうのを題材に描かれた絵が載っていた。私には、興味はあるけど知らない話ばっかりだったのだが…でも興味はあるから、とても惹かれたのであった。とくにこの「オフィーリア」と、もうひとつ、ウォーターハウスの「シャーロットの乙女」。

先日、娘がファンタジアのDVDを見ていたとき。「禿げ山の一夜」とシューベルトの「アヴェ・マリア」がつながって一つの曲のように編曲されているのだが、夫がこの「アヴェ・マリア」は宗教の曲ではないということを言いだした。私は通っていた高校がカトリックの学校だったからいろんな「アヴェ・マリア」を歌ったことがあったけれど、シューベルトだけ歌詞が違うなあと思っていたら、なんだー、全然違うんだー。今ごろ知った…。

ウィキペディア「エレンの歌第3番」より
「この歌曲は、しばしば《シューベルトのアヴェ・マリア》と呼ばれている。しかしながら元々この曲は、ウォルター・スコットの名高い叙事詩『湖上の美人(湖上の麗人) "The Lady of the Lake" 』の、アダム・シュトルク(Adam Storck)によるドイツ語訳に曲付けされたものであり、したがってシューベルトの《歌曲集「湖上の美人」 "Liederzyklus vom Fräulein vom See" 》の一部を成しているのである。」

で、この「湖上の美人」を夫が思い出そうとして名前が出てこず、私が「もしかしてあれ?」
と持ちだしたのが「シャーロットの乙女」だった。これはテニスンの詩なので、違ったんだけど。で、調べているときに「水の女」を思い出して、ミレイの「オフィーリア」も思い出して、ミレイ展に行くきっかけにもなったということもあったのだが。
ところで、「水の女」の後ろの方にあった解説文で、夏目漱石の「薤露行」という小説のことが出てきて、それを気にしたまま早?年…。「シャーロットの乙女」とはどうもアーサー王伝説つながりらしい。

ウィキペディアの「アーサー王物語」より
「ヨーロッパの伝説の中でも最大級の伝説ともいわれ、今日ではヨーロッパだけでなく世界各地で知られている伝説である。アーサー王自身の説話を中心として、円卓の騎士・聖杯伝説・宮廷愛など数々の派生した話に彩られている。」

聖杯伝説! そっかあ。やっぱりワグネリアンもどきには外せない話であった。
って、読んだことないのだが、おもしろいのかな?


この展覧会では、こんなふうに分けられて展示されていた。

Ⅰラファエル前派
Ⅱ物語と新しい風俗
Ⅲ唯美主義
Ⅳ大いなる伝統
Ⅴファンシー・ピクチャー
Ⅵ上流階級の肖像
Ⅶスコットランド風景

テニスンの詩をもとにした絵もたくさんあった。それでドラマティックな絵、そしてドレスを着ているお姫様の絵もたくさんあったわけで、娘も割と楽しめたと思う。ただ、「これなに?」と聞かれてうまく説明できない私…。ううう。勉強不足で知らないというのもあったし、キリスト教のことはどう説明すればいいのか。
ショップで買った図録を、帰ってから娘も見ていた。「これ見たー。これは見なかったー」など、けっこう覚えているみたい。印象に残っていたのは、もちろん「オフィーリア」(私が夫が吹き込んでいたから? 図録の表紙でもあるし)、それから「両親の家のキリスト」「1746年の放免令」「連帯の子ども」…共通点は、みんな怪我をしているということ…? 気になるみたい。
ところで、キリストのことを説明するのに、とっさに思いついて私が言ったこと…「クリスマスは、この男の子の誕生日なんだよ」 間違ってはいないよね…。


というわけで、やっぱりこのころの絵、好きなんだろうなあ、私。あと、ロセッティとか、バーン=ジョーンズとか、ウィリアム・モリスとか…ラファエル前派というのだろうか? 象徴主義? ラファエルも好き(バチカン美術館でラファエルのお部屋を素通りしてしまい、逆走しようとして警備員さんに止められた私…)。こういう絵って、さっきの「水の女」の紹介文なんかでもそうなんだけど、すぐ唯美とか官能とかいう言葉が出てくるでしょう。ともすれば少女趣味のように思われるかも。それはちょっと…。うーむ。
そしてイギリス、行ってみたいなあ。ミレイの絵はテート美術館にたくさんあるようだが、テートと言えば私はターナーが見たい!(福岡でターナー展、見ました)。
ところで、テート美術館と書いたが、実は「テート美術館」「テートギャラリー」「テート・ブリテン」の違いが分からない。何?
とりあえず、ウィキペディアでは→テート・ギャラリー


さて、Bunkamuraを出ようとしたら、今後の公演の映像が流れていた。バレエとか、ダンスとか。おもしろそう…娘も興味津々。でも夜なんだよねえ。まあ、きっと未就学児は×だろうし。早く大きくなってね。あ、でもマリーがいるんだった。一家総出で見に行ける日はまだ先になりそうだ。
さ、お昼だお昼だー。娘にお蕎麦とスパゲッティーどっちがいいかと聞くと、お蕎麦って。無難なところで、東急のレストラン街へ。お子様用でお蕎麦orおうどん+バニラアイスというセットがあったので、それと、私は天重+あたたかいお蕎麦のセット。あたたかいお蕎麦なんて、私が一番頼まなさそうなものなのに、どうしたことか…。
そして渋谷駅から山手線で池袋へ…と思ったけど、やっぱり早いところ湘南新宿ラインに乗り換えちゃえーと、新宿で一旦降りる。そこで焼き栗屋さん発見。たぶん、池袋にもあるお店で、いつか食べてみたいなーと思っていたのだ。えーい、いい機会だ、買っちゃえー!
お店のお姉さんがとても感じのいい人だった。300g500円を頼んだが、たぶん多めに入れてくれて、そしてむいたのを一つ、娘に手渡してくれた。

そして新宿湘南ライン…あらま、すわれず。宇都宮線だったので、大宮で高崎線に乗り換えて気分転換できたと思うが、結局ずっと立ったままだった。もちろん、娘も。お昼寝時間なのに、ようがんばった。
3時頃、家に到着。ひと眠りした方がいいかもと、お昼寝をすすめたら、もう5才から一人で寝ると、2階のベッドで寝ましたとさ。ずっといい子でした。いい一日でございました。

            
                                  

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