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音楽の絵本
2008/ 07/ 21
いちばん行きやすいのは新宿かと思われたが午後の公演しかなく、所沢のチケットを買ってあった。正確には西武新宿線の航空公園駅から徒歩10分ほどの所沢ミューズという市民ホール。
あいかわらず夜中にボリボリかいてる娘に起こされつつ、朝はノベルティブックカバーの手直しなどして、バタバタで出発。駅まで夫に車で送ってもらって、なんとか8時51分発の湘南新宿ラインに乗り込んだ。ふいー。もう人はいっぱいですわれず。でも娘はいい子にしていて、私も具合が悪くなることなく、無事池袋到着。が、本当はここが山場(?)なのだった。理想としては、次に乗りたいのは6分後に出る西武線の特急。ほぼ諦めていたが、もしかして乗れるかな…?!
ざんねーん! 私が目測を誤ったせいで、改札まで遠回りになっちゃった! 短距離で行っていればまにあったようだった。残念。娘よ、すまぬ。
それで準急に乗って30分ちょいで所沢へ。朝の下りはガラガラ。よかったー。小手指、清瀬、保谷…懐かしい名前だ。所沢で乗り換えて一駅、10時12分に航空公園着。湘南新宿ラインに乗っていたのと同じくらい、池袋からかかった。
駅を出てホールへ。タクシーも考えていたのだが、えーい、歩いてしまえー。日傘は持って行っていたが、いやー暑い。もっとアスファルトに近い娘は、もっと暑いんだろう。ひえ~。でも、なんとか到着。やったー。
全席指定で、私たちはちょうどど真ん中あたりだった。椅子の背もたれが高くて、娘はすわると見えない…ありゃ。靴を脱いで正座。
私たちはわりとぎりぎりに着いたので、まもなく開演。客席が暗くなると…おお、タキシード姿の動物登場し、会場から歓声が(お母さんたちの?)。そして演奏が始まった。まずは「ウィリアム・テル」序曲(後半部分のみ)。
上手下手は私はさっぱりわからないが、まあ、あんな格好でよく弾くもんだ。かぶりものだからもちろん無表情なわけで、私にはそれがちとヘンな感じだったけれど、娘にはどんなふうに見えたのだろうか。
ここで司会のお姉さん登場。メンバー紹介のときに、一人一人が楽器を軽く吹いてくれたのだが、第一トランペットのインドライオンさんが吹いたのは「夕方クインテット」のテーマ。第二トランペットのドゥクラングールくんは、「天空の城ラピュタ」でパズーが朝に吹いていたファンファーレ。おかげで娘の反応は良好。ふふふ…。
次は弦うさぎが登場。弦楽器隊だ。その前に楽譜の入れ替えや椅子の配置替えがあるのだが、それをするのは小鳥さん二人。「はたらきどり」というらしい。飾りがついた大きな帽子にしましまズボン、イタリアルネッサンス風?
さて、弦うさぎは4人姉妹のうさぎで(名前は「若草物語」と同じだ)、お姫様のようなピラピラロングドレスを着ている。挨拶も、左手に楽器をもち右手でドレスのスカートをちょっと持ち上げて、体を横に傾けてポーズ。さっそく「ひとちゃんピンクがいい!」などとのたまう娘。曲は「ボッケリーニのメヌエット」、それから娘も(夕方クインテットの替え歌で)知っている「愛の挨拶」。
それから再びズーラシアンブラス登場。「となりのトトロメドレー」 一時、トトロのサントラばかりを聞いていたうちとしては、ナイスな曲目。
そして、第一トランペットで現在人気ナンバー1のインドライオンくん(人気投票は、けっこう入れ代わりがあるらしい)がメインの、「この素晴らしき世界」「ユア・マイ・サンシャイン」。ちょっと演歌っぽかったかなー。
休憩中はトイレに行ってから、ステージの近くまで行ってステージ上を見た。ロビーではグッズ販売。ぬいぐるみもあって、弦うさぎを抱えている女の子なんかがけっこういた。娘がほしがったら何て言おうかなどと考えていたのだが、特になにも言ってこなかった。あらま。
後半開始。まずは弦うさぎの「ハッピーバースデー変奏曲」
バッハ風、ハイドン風、ウィーン風、アメリカ風、アルゼンチン風…と、おもしろかったが、子どもにはピンとこなかったかもなあ。さらに次の「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」でダレる娘。会場もなんとなくざわざわダラダラ…。
次はズーラシアンブラスの「いぬのおまわりさん」となっていたので、もちなおすかと期待したが、第二トランペットのドゥクラングールちゃんが好きなモーツァルトをやりたいと言い出し、「では曲目変更でーす」
で、またまた「アイネ・クライネ…」 ええええ…と思ったら、途中からいつのまにか「いぬのおまわりさん」になっていた。ぶははは! あわてふためくドゥクちゃん。いつも先輩たちに遠慮しているドゥクちゃんが、やっと自分の希望を聞いてもらえたと思ったのに、やっぱり先輩たちに押し切られてしまう、という設定なのだ。がはははは!
舞台はコメディー系と化していき、娘や他のお子さんたちも復活。
お次は「ハロー・ミスター・タートル」…つまり「もしもしかめよ」なのであった。こちらはホルンのマレーバクくんがメイン。が、彼は寝ていることが多く、ソロをとっているときにいちいち音楽が止まる…そしてずっこけたり、つっこみを入れたりする他のメンバー(娘はこれが一番印象に残ったみたいだ。トップの写真は、実はつっこみの図)。最後は眠りながらぼわーっと吹き続ける彼を置いて、みんな裏へ引っこんでしまうのだった。
いやー楽しか~。
次にズーラシアンブラスのメンバーが戻ってきたとき、カッコマンなインドライオンくんはトランペットを忘れてきてしまい、指揮者のオカピに渡されたのがおもちゃのトランペット。それを使って「プップー」と合いの手を入れながらの「ピクニック」
どの次の「闘牛士のマンボ」でリベンジ…のはずが、客席の後ろからトランペットの響きが。隠れキャラのゴールデンターキン氏が登場。プログラムにも載っていないキャラだ。客席の通路を通ってステージへ。主役の座をうばわれ、いじけるインドライオンくん…(ここでまた大ウケ)。
最後の曲では、ライバルでもあるが実は仲よしなインドライオンくんとゴールデンターキンくんが肩を組んでスキップしながら登場。もう一人のトランペッター、ドゥクちゃんと3人がメインの「トランペット吹きの休日」
すると娘が「あっ、ヨーカドーだ!」って…。そうだ、そういえばヨーカドーの店内BGMでときどきかかるのだ、この曲。ぶははははは! 娘、ナイス!
アンコールは「ラデツキー行進曲」(だよね?)。オカピの指揮にあわせて、私たちも強弱をつけて手拍子したりなんかして。
終了~。やー楽しかった楽しかった! はるばる所沢まできた甲斐があった。よかったよかったー。でも本当はもっと近くに来てほしい…大宮とか浦和とか、せめて池袋…。けっこう全国まわっているようなのだが。もともとは横浜のズーラシアという動物園での事業の一つのようだ。
所沢ミューズを出たのが12時20分ごろだった。朝ごはんも早めだったし、おなかすいた~。二人でひょこひょこと灼熱の大通りを歩く…(木陰にはなってたんだけど)。途中にも入れそうなお店はちょこっとあったが、とにかく駅までは行ったほうがいいと思い、がんばって歩いた。ちょっとかわいそうだったのが、娘のつま先。今年買ったサンダル(安物)をはいていったのだが、ちと大きめだったようでつま先が出ちゃって、白い靴下が黒くなってしまった。ありゃりゃりゃ。
お昼は池袋西武のルノートルでパンにする予定だったのだけれど(前に行ったことがあった→06/6/26「田川啓二展へ」)、今からだとちょっと遅くなるなあ。すると、おお、航空公園駅にくっついているパン屋さんがイートインつきではないか。ここにするぞー。
続く。
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